国立のパワースポットで、ご利益とひとときの涼を

国立のパワースポットで、ご利益とひとときの涼を

梅雨の晴れ間がうれしい週末。“あじさい寺”として有名な鎌倉の明月院に行きたいなぁ……と思っていたところ、谷保天満宮に『あじさいの小径(こみち)』という素敵な場所があると教えてもらったので、自転車に乗って訪ねてみました。大学通りは桜の頃とは雰囲気が違い、今は深い緑一色に覆われています。自転車専用道路を走ること約15分で、目的地の谷保天満宮に到着。こちらに引っ越してきてから、何度も足を運んでいる場所で、大きな神社ではないけれど、この街にちょうどいい、そして私にはとても縁起のいいパワースポットなのです。

出掛ける前に「谷保天満宮 あじさい」で検索してみると、あじさい以上に気になる情報が……。実はここの御朱印帳が、“日本一キレイでかわいい御朱印帳”というキャッチフレーズがあるほど人気だということ。御朱印集めが静かなブームになっていても、さほど関心を持つことはありませんでしたが、「そんなにかわいいのなら、買ってみようかな」と流行に乗っかりたい気持ちがフツフツとが沸き上がってきました。

派遣社員として半年勤めた職場で7月から職員として採用が決まったお礼、家族のこと、健康などを祈願して参拝した後、授受所へ行ってみると、ありました“日本一キレイでかわいい御朱印帳“。コレは、確かにかわいい! 菅原道真公の花である「梅」がポップにデザインされたパステル調の美しい装丁に、想像していた御朱印帳のイメージは大きく覆されました。

家に帰ってじっくり見てみると、お揃いのしおりが挟まれていて、表紙の裏側には“紅わらべの舞”を躍る巫女さんのイラスト入り。しかも、汚れないようにきれいなビニールカバーまで掛けられているなど、細部にわたって可愛いが散りばめられていて、人気が出るのもわかる納得の一冊でした。

授受所で『あじさいの小径』の場所を尋ねると、社殿の裏側とのこと。この天満宮、こじんまりしているので、ちょっと歩くだけですぐに目的地にたどり着けるのがいいんです。およそ1000株のあじさいの前には、小さな泉が。しかも、底まで透けて見えるほど高い透明度です。大きな鯉が気持ちよさそうにゆったりと泳ぐ様を眺めていると、あれ?! 岩の上には亀の姿も……。しかも、すぐ近隣は住宅地。なんとも不思議な光景です。

この小さな泉は『常盤(ときわ)の清水』という名前が付いていて、豊かな水量は枯れたことがなく、昔は近隣の人たちの井戸として使用されていたのだとか。きれいな水が湧き出る境内と、ひっそりと咲くあじさい。街中の小さな癒しスポットです。

梅雨の晴れ間はやはり蒸し暑く、ちょっと歩くだけで軽く汗ばんでくるので小休止。『あじさいの小径』とは反対側に位置する梅園まで足を運ぶと、『茶処てんてん』が見えてきました。梅の季節には、きれいな花を咲かせることで来園者も多い梅園も、この時期は緑が生い茂ってひっそりとした雰囲気。足元には、梅の実がコロコロ転がっています。メニューのトップに書かれていた「手づくりのイチゴシロップ」に惹かれ、今年初めてのかき氷を注文、もちろん練乳つきで……。イチゴミルクは“かき氷の王道”です。

きっと運気も上がるハズ、合格ゼリーで気分上々

かき氷を待っている間にカウンターを眺めていると “嬉しい報告”なるものが、たくさん飾られていました。そう、ここは学問の神様、菅原道真公を祀る天満宮。毎年、多くの受験生たちが合格祈願に訪れる場所として有名です。「〇〇高校に合格しました♡」「△△大学に合格!」「合格ゼリーで一橋大学受かりました」など、思い思いのメッセージは微笑ましいもの。かくいう私も、“職員採用祈願”のご利益にあやかったひとり。感謝、感謝です。ところで、“合格ゼリー”って何? ちょっと気になります。

店先で「御朱印をもらった方、お申し出ください。お土産あり」の張り紙を見つけたので、御朱印帳を購入した件を伝えると、なんと先ほどの“合格ゼリー”がもらえました。さっそく、思いもよらなかったうれしいご利益! 小さなカップに入った紅茶味のゼリー。「これを食べて合格したんだなぁ」と思うと、とてもありがたいものに思えました。

「この時期は蚊が多いから、これを置いてくださいね」とかき氷と一緒に手渡されたのは、なんと蚊取り線香。この匂い、久しぶりだなぁ。店の前に並べられた丸椅子の下に蚊取り線香を置き、青々と茂る梅園を眺めながら食べるかき氷は格別です。イチゴがゴロゴロしていて、本当に美味しい。久々に、頭の後ろの方がキーンとなるあの感じを味わいながら、梅雨の晴れ間にひと時の涼を楽しみました。

気が付けば、鎌倉まで足を延ばしたいとウズウズしていた気持ちはすっかり消え、心も身体も清々しい気分に。家に帰って娘に御朱印帳を見せながら「御朱印集め、始めてみようかな」と軽い気持ちで話したところ、「え~っ、続かないんじゃないの? 最初の2~3ページで終わりそう……」とピシャリ。確かに、家計簿も日記も気が付けば三日坊主。子どもって親のイヤなところをよく見ているものですね。「コロナがもう少し収まったら、必ず鎌倉や京都に行って御朱印集めするぞ……」とささやかな目標を立てたところで、今年がすでに半分終わろうとしていることに気が付き、驚いてしまいました。

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「国立暮らし1年目」とは

外から見たときと、内側から見たときのイメージは少し違います。そんな『国立暮らし1年目』だからこそ見えてくるものを綴るコラムです。

小倉 一恵 小倉 一恵

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