富士見台の彩り

富士見台の彩り

ついこの間まで夏で冷房をつけていた気がするのに、気温がぐんと下がりましたね。もう秋が過ぎて冬になるのか……と季節の移り変わりの早さに少し淋しさを覚えます。

さて11月の晴れた日に、国立市の中ほどに位置する富士見台のほうへ出かけました。
国立駅から『谷保駅』行きバスで5分ほど。『富士見台第一団地』というバス停で下車をすると、国立駅周辺とはまた雰囲気が違う商店街が目に入ります。

ここには『ダイヤ街商店街』というどこか懐かしいたたずまいのアーケード街と、団地の1階部分を改装して作られた『むっさ21』の愛称で親しまれている『富士見台名店街』があります。

歩いてみると、左右に本屋さんやお魚屋さん、陶器屋さんに靴屋さん、八百屋さんなどのお店が並び、たくさんの人が訪れます。

今回はダイヤ街の中にある『大屋陶苑』さんへ伺いお話を聞いてみました。

店主によると、「現在はコロナ禍で行われていませんが、イベント行事も盛んで地域住民や学生によってにぎやかなまちづくりが成されている」とのことです。

『NPO法人 くにたち富士見台人間環境キーステーション(通称:KF)』という団体が中心となって商店街が活性化されており、ハロウィンや年始の餅つき、KF周年イベント、食フェスなどのイベントも行われています。まちが徐々に落ち着きを取り戻し、少しずつイベントが再開されるようになっている昨今、ぜひ足を運んでみたいものです。

またKFさんのホームページには、「国立市富士見台地域の人々のつながりをつくり、まちを元気にするべく、商店主や学生・市民・行政が一体となって活動している」「各事業の運営は商店主・市民・学生によって組織された各委員会が担い、毎月の定例会や理事会において熱い議論を重ねながらプロジェクトを進めています」とあります。

実際に『大屋陶苑』の店主も、「富士見台のまちは学生からご高齢の方まで幅広い層が集まって、意見を出し合いながら盛り上げている」と仰っており、その一体感にまちづくりの魅力を強く感じます。

こうしてお話をお伺いしながら、懐かしさや新鮮さ、そこに携わる人々のエネルギーを感じて心が満たされました。

むっさ21の表側には暖簾がかかった『富士見台トンネル』という”シェア商店”が開かれています。曜日や時間帯によって、お店の中身が入れ替わる一風変わったスタイルで多くの人を惹きつけます。一杯の珈琲を飲む日もあれば、食事をしたり、イベント会場へと変わったり。行くたびに面白い出会いがあるのが素敵ですね。

私はまだ実際に入ったことはないのですが、『富士見台トンネル』のInstagramにて出店スケジュールが更新されているため、どんなお店がオープンしているのかを事前にチェックすることができます。

次に伺った際は、私もドキドキしながら暖簾をくぐってみようと思います。

沢山のエネルギーをおすそ分けしてもらった気分で帰り道は徒歩を選びました。そうして歩き出すと色鮮やかな紅葉に目を奪われます。こんなにもきれいで元気な自然に彩られた場所があるなんて。人も自然も同じで、精一杯生きているのだと思うと胸が熱くなります。

国立の魅力は底知れないなとしみじみ感じます。色々な発見でもっと好きになる国立のまちで、この紅葉のように自分自身や周りの大切な人たちを彩ることができるように日々成長していきたい。

そう思った国立暮らし1年目の秋でした。

(国立人編集部)

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外から見たときと、内側から見たときのイメージは少し違います。そんな『国立暮らし1年目』だからこそ見えてくるものを綴るコラムです。

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