国立人 小さなまちの仕事さがしのびやかにはたらく人を大切にする国立(くにたち)エリアの求人サイトです。

地場野菜でつなぐ人と社会

目次
くにたち村酒場のある1日
友達をもてなすような、ホーム感のある店
新鮮な野菜を調理するための「瞬発力」
コミュニティをつくるバル

国立のまちには、おしゃれで個性的なお店が軒を連ねる北側のエリアと、緑豊かな里山風景が残る南側のエリアがあります。1時間もかからずに行き来できてしまう小さなまちであるにもかかわらず、辿ってきた歴史も大きく異なる2つのエリアの光景に、初めて目にする人は「国立の中に2つのまちがあるようだ」と感じるといいます。

そんな中、たくさんの店が軒を連ねる国立駅前に2012年にオープンした「くにたち村酒場」は、国立の南部で昔から続く農家から仕入れた新鮮な地場野菜を、厳選されたワインとともに気軽に楽しめるイタリアン・スパニッシュバルです。

このバルには、運営会社である「株式会社エマリコくにたち」代表、菱沼 勇介さんの理念が流れています。それは、国立の農家を応援し支えたいという想いから始まり、国立全体のコミュニティを活性化させていきたい、という理念。

「はじめから農家さんや地場野菜にものすごく興味があった、というわけではなくて。一橋大学に在学していた時、まちづくり系の授業の一環で、国立の商店街や市役所の方々とともに地域活動に関わっていく機会があったんです。国立には色んなことをやっている人がいて、人と人が知り合うたび新しいことが生まれていくのが、すごく面白くて。それから『まちのコミュニティを元気にする』活動に興味を持ちました」

卒業後は国立を離れ、都心の大手不動産会社に入社した菱沼さん。独立して自分で何かを始めようとしたタイミングで国立に戻ってきた時、学生時代に知り合った人たちにたくさんのご縁を繋いでいただいたそうです。その時に始めた地場野菜の移動販売「くにたちグリーンマーケット」から、国立駅前の直売所「しゅんかしゅんか」で初めて実店舗を構え、その1年後に「くにたち村酒場」を立ち上げました。

当時から、国立のコミュニティは北と南で分かれているような印象があったそうです。けれども、「モノが動けば人のつながりができる」と菱沼さんは話します。

「くにたち村酒場」では、国立の農家へ野菜の集荷に伺う際に、スタッフも車に同乗して実際に畑を見に行く機会があったり、若手農家さんを招いてトークイベントを開催したりといった交流も盛んに行われています。地場野菜に興味を持つスタッフが農家さんを直接訪ね、話を聞いて記事にまとめたものを月変わりでメニューの裏に掲載するなど、情報発信の取り組みも。

現在「くにたち村酒場」の店主代行を務める菱沼さんの奥様の茉莉子さんも、「私もはじめは地場野菜にすごく興味があったわけではないんですよ」と話します。

「でも実際に食べてみて、近場でとれた新鮮な野菜は圧倒的に美味しいということを知ってから、『この野菜をお客さんにおすすめしたい!』と強く思うようになりました。近くで採れた新鮮なままの野菜を気軽にいただける、都市型農業は良いことしかありません」

「くにたち村酒場」では、美味しい地場野菜の料理と、画一的ではない心からの接客を通して、国立の農家や野菜をお客さんに伝えていくことを大切にしています。

食べてみてわかる、地場野菜の美味しさ。野菜本来の新鮮な濃厚さを気軽に味わえるバルの様子を、少し覗いてみませんか。

くにたち村酒場のある1日

大学生のスタッフが多く働いている「くにたち村酒場」では、17時半の開店の前に10分程度の「朝礼」を行っています。

菱沼さんは、野菜の旬に合わせて変わる季節のメニューや、お客様に伝えるためのワインの特徴などについて、スタッフに情報共有を行っていきます。「女性が好きなのは、2番のワイン。飲みやすくてラベルのデザインも可愛い。原産地は…」スタッフたちは熱心にメモを取っています。

ホールスタッフは、まずはお店で出している料理やワインに興味を持っていくことが大切です。
「野菜はともかく、学生の頃からワインに興味を持つ人はなかなかいないと思います。でも、みんな朝礼で聞いたことはメモをとって、お客さんと話していく中でがんばって覚えていってくれています」と、茉莉子さんは話します。

スタッフ同士の情報共有やコミュニケーションをとても大切にしていることもあり、「くにたち村酒場」ではスタッフたちが日々の営業で感じたことを共有するノートを作っているそうです。
そのノートの中身を、少し覗かせていただきました。

茉莉子さんが1つ1つに目を通し、丁寧にコメントを残しています。
朝礼で共有された野菜やワインについての知識をいつでも復習できるよう、茉莉子さんがわかりやすくまとめたノートはスタッフへの心遣いであふれています。

「たとえばお客さんにメニューについてお伝えする時、『大根を使ったラタトゥイユです』だけではなくて、『髪型がとっても個性的で素敵な、土方さんという国立の農家さんがつくった大根のラタトゥイユです。すごく美味しいんですよ』と、自分らしい雑談を交えながら伝えることを大切にしています」

そこに、画一的なマニュアルはありません。自分の個性を活かした接客から、地場野菜のことを知ってもらうきっかけを作るのがホールスタッフの役目にもなっています。

「はじめは誰でも必ず緊張しますし、失敗することもあると思います。でも、当店は野菜が好きでお酒が好きないいお客さんに恵まれていますし、お客さんは怖くないんだよということを必ずスタッフに伝えて、失敗を恐れずどんどん行ってきな!と話しています」

大学生スタッフのほとんどが、飲食店での接客の経験がなかったという人ばかり。でも、皆のびのびと働いているのは、こうしたアットホームな雰囲気の中で働けているからかもしれません。「自分の個性を活かした接客をしてもらっているので、お客さんに覚えてもらいやすく、好かれるスタッフが多いですね」と、菱沼さんも話します。

高校3年生の冬から働いているという大学生アルバイトの五島さんに、接客の合間に話を伺いました。
「最初は覚えることが多くて戸惑いました。お客さんとの会話の糸口になるような知識を身につけていって、先輩から教えてもらいながら、うまく出来るようになるまで3ヶ月はかかりました。でも、スタッフもお客さんも優しい人ばかりだし、引っ込み思案でも経験を積み重ねていけば大丈夫です」

はじめは大変なこともありますが、お客さんとの日々の何気ないやりとりが多いからこそ、嬉しいことも多いといいます。

ある日は、自分の知らなかったワインの知識について、会話の中でお客さんに教えてもらったり。
またある日は、野菜嫌いのお子さんがご両親に連れられてやって来て、嫌いだったニンジンやゴボウの料理を目の前でペロリと食べてくれたり。

日々のコミュニケーションが、スタッフたちのやりがいの源になっているのですね。

友達をもてなすような、ホーム感のある店

「僕は、地元の農家の野菜を買うべきだとか、農家を守りましょうとか、あまりうるさく言いたくない。お客さんにとって義務ではなく趣味に近いような形で、カジュアルにお酒を飲みながら地元の農家の情報が自然と入ってくるような場を作りたいと思っています」
菱沼さんはそう話します。

「友達をもてなすような接客スタイルで、もっとお客様にリラックスしていただいて、気軽に来ていただけるような店にしたい。来るたびに、自分のホーム感を強めていってもらえれば」
そう話すのは、茉莉子さん。

はじめは美味しいワインが飲みたくて、ちょっとパスタが食べたくて、気軽に立ち寄ってメニューを手に取ると、そこにさりげなく書かれた旬の野菜のストーリーを知ることができます。店内には、国立の南側ののどかな里山風景を描いた可愛らしい黒板画も。美味しいお酒と料理を味わいながら、国立の畑の風景を思い浮かべてしまうような仕掛けがたくさんあります。

「地元にも農家があるんだ」「地元の野菜って意外と美味しいんだ」と、何度も通ってもらううちに徐々にわかってもらえればいい。気軽に立ち寄ることのできるカジュアルな雰囲気のバルにしていきたいと、2人は考えています。

新鮮な野菜を調理するための「瞬発力」

将来、地域密着の赤提灯の店を開きたいという調理スタッフの石井さんは、「お客さんと何気ない挨拶を交わす中で、顔見知りが増えていくのが一番嬉しい」と話します。

「ここでは、1年を通して旬の野菜の味を知ることができるので勉強になります。同じ野菜でも品種によって全く味が異なりますし、同じ農家さんの同じ品種でも、その年によって出来が全く違ったりするので、本当に勉強が尽きません」

珍しい旬の野菜が届けば真っ先に活かす料理が、看板メニューでもある「バーニャカウダ」。お店に訪れる6割のお客さんが注文するという、毎日の収穫に合わせて変化する一品で、常連さんにも愛されています。

現在「くにたち村酒場」ではタパス料理などの小皿料理が豊富ですが、全体のメニュー数を減らし、バーニャカウダのような看板メニューや、野菜の旬に合わせたメニューを増やしていくことも考えています。

毎日届く新鮮な野菜の味を見ながら、「この大根は辛いから蒸して甘みを引き出そう」「甘みがあるから生のままお出ししよう」と判断して調理する力を「瞬発力」と呼んでいます。旬野菜の味を最も活かす「瞬発力」を高めながら、料理人としての腕を上げていく。それがキッチンスタッフの一番の目標になっているのです。

コミュニティをつくるバル

店名にもなっている「村酒場」とはどういう意味なのでしょう。この日、その言葉に込められた想いが伝わってくるような風景に出会いました。

「株式会社エマリコくにたち」の社員やアルバイト数十名を招いた、年に一度のパーティです。
同じ会社に所属していても、働く場所はそれぞれ国立、立川、国分寺と離れているため、全員が顔を合わせるパーティはとても大切な機会になっています。それぞれの近況報告や積もる話は尽きることなく、店内は和気あいあいとした熱気を帯びていきます。

「野菜が好き」「人が好き」「国立のまちが好き」という共通の想いを持つ、個性豊かな人々が美味しい料理を囲んでいる空間は、まるで気の置けない村人同士が集うのどかな酒場のようです。

10代から30代まで、幅広い年代の人々が垣根なく交流する中で新しいことが起こっていく様子は、菱沼さんの「まちのコミュニティを元気にする」という言葉に繋がるような気がしました。

「国立は小さなまちなので、新しく出会った人が知り合いの知り合いだったりすることも多い。最初は、そういう人たちが気軽に立ち寄って知り合えるように、ここを村役場のような場所にしたいと思ったんですよ。老若男女に限らず杯を交わし合う、コミュニティバルのような場になっていけたら」

地場野菜を軸に人と人がつながって、面白いことが始まりそうなワクワク感に満ちた場所。「くにたち村酒場」がその起点となっていくのかもしれません。


Written by加藤 優/Yu Kato

「国立人」編集・ライター。歩いているだけでも楽しい国立のまちで、のびやかに働く人たちの話を聞くことが栄養になっています。

募集終了

募集主 くにたち村酒場
URL http://www.emalico.com/sakaba/
勤務地

東京都国立市中1-9-30 国立せきやビル地下

地図

募集期間 2016.10.4 - 10.17
職種

(1)ホールスタッフ(キッチン補助)
(2)キッチンスタッフ(接客あり)

雇用形態

アルバイト

仕事内容

(1)当店に来たお客様には、みんなに「明日もがんばる活力を、持って帰ってもらいたい!」そんな思いでいつも接客しています。
お客様といろいろなお話をしてください。お話好きな方、歓迎!地元野菜のことやワインのこと、会話のタネはどんどん教えます。
美味しい料理を運ぶのは、とってもやりがいのあるお仕事ですよ。

(2)ひとつひとつ丁寧に、かつ素早く料理を作る仕事です。
当店ではどの料理もイチから手作りしています。
やる気次第で、だんだんとレベルの高い料理にも挑戦できます!接客も担当していただきます。

給与

時給940円〜
随時昇給・深夜25%増し
※経験者は960円〜スタート

待遇

正社員登用あり、社会保険完備、交通費支給(月1万円以内)
希望に応じて農作業研修など可

勤務時間

16:30~23:15の間のシフト制

休日休暇

週2日以上の勤務。シフトにより応相談。

求める人物像

向上心や好奇心を常に持って取り組める前向きな方。
(1)明るく、元気。接客やおもてなしに関心がある。
(2)明るく、元気。料理に関心がある。

募集人数

1〜2人

選考の流れ

まずは、下記の「応募する」フォームから必要事項を記入の上、ご応募ください。

その他

地域活性化や農業活性化に興味がある方は、インターンシップも随時募集しているのでお問合せください。

本社 株式会社エマリコくにたち
本社所在地 東京都国立市中1-1-1 中一マンション102

問い合わせ先

042-505-6736

※こちらの求人募集は終了しました。ご応募ありがとうございました。