関係性でつながる、まちの経済2022年02月22日(火)

2022年2月22日。数字の2が並ぶ今日は、なんと「二の午(にのうま)の日」。

午(馬)は農耕に欠かせない生き物であることから、午(うま)の日は農や商いに縁起の良い日だとされています。稲荷神社でお祭りを行う地域もあり、稲荷の語源は「稲生(いねなり)」と言われ、五穀豊穣の祈願がもとになっていることがわかります。江戸時代からはそこに商業も加わりました。

コロナ禍の昨今、「経済が止まっている」「経済をまわすにはどうしたらいいか」という声がよく聞かれるようになりました。

「経済」というと随分と視野の広い話に思えますが、自分が暮らし、はたらく「まち」という単位に落として考えてみると、「自分がどこに、どんなふうにお金を使っているか?」という、いろいろな選択肢でできたチャートのようなものが浮かび上がってきます。

個人店で、チェーン店で、ネット通販(実際にはそれを運営しているお店)で。
コンビニなら本部直営とフランチャイズの個人店があり、スーパーなら運営会社が地元の企業であることも。

現金で、電子マネーで、クレジットカードで。
支払っている「対価」は、品物そのものの価値だけではありません。品物には作り手と売り手がいることが多く、作り手にはその仕事を支える人がいて、売り手にもその仕事を支える人がいて、電子決済ならその運営会社も介入しています。

「それぞれの人が、どのような関係性でつながっているか?」ということが、実はこの社会、世界を形作っています。

お金だけでつながる関係性なら、お金が多いか少ないかが仕事の価値になる世界を作っていく。

信頼でつながる関係性なら、信頼が多いか少ないかが仕事の価値になる世界を作っていく。

好きな気持ちでつながるなら、好きな人が好きなものに価値が生まれる世界を作っていく。

思いや共感でつながるなら、リスペクトしあえる世界を作っていく。

どこにお金を払うかは、「自分がどんな世界で生きていきたいか?」を選択するということ。お金を払うということは、自分がどんな相手、その向こうにいる相手、その向こうにあるストーリーとつながっていくか、どんな関係性の中で生きていきたいかを選択するための大切な手段の一つです。

今だからこそ、行きたい世界を目指してみてもいいかもしれません。

(編集・ライター 加藤優)