ライターという仕事について思うこと2023年09月05日(火)

ライターになろうと思ったことはありません。
ただ、あらゆる仕事の始まりにまず取材をすること、取材のアウトプットとして記事を書くこと、記事を書いたら喜んでもらえることが多かったので、
自然とライターとしての仕事を求められるようになりました。

ライターとして動いたときに、そのアウトプットが記事であることもあれば、
デザインや、商品企画、広報、全体のブランディングになることもあります。
自分一人でできない場合は、チームを組んでアウトプットに落とし込むこともあります。

ライターとは肩書きというより、手段の一つだと考えています。
誰かと仕事をするときや、依頼を受けるとき、その仕事の多くは「話を聞く」ことからスタートします。
最初により深い話ができれば、これから始まる仕事には、深みや広がりが生まれていきます。

取材をし、そこで得た情報を公平に、誠実に取り扱うこと。
その情報をもとに、より良いアウトプットの形を考えることは、
自分の作品づくりや自己実現とは大きく異なるものです。
「自分」を超えたつながりや、広がりのある仕事。
ライターという手段やスキルは、そういう仕事の始まりにこそ必要なのだと感じています。

あとは、肩書きとしてライターと名乗ると、
編集者やメディアの代表やディレクターなどと名乗るよりも、
初めてお会いする相手の緊張感や、心理的なハードルが下がるように感じています。
ようは、「ちょっと舐められている」(笑)
よく言えば「懐に入れてもらいやすい」し、お相手がリラックスしてぽろっと本音が出たり深い話につながりやすいので、
ライターと名乗ることは、かなり気に入っていたりもします。

(編集・ライター / 加藤優)