国立
タイムスKUNITACHI TIMES2022年
03月19日(土)
国立エリアの新情報、プレスリリース、イベント情報などをタイムリーに届けます。
国立駅から徒歩5分のカフェ『cafe & bag chuff』で、2022年5月8日まで写真展が開催されます。
『カタストロフィーやペストが、ポテンシャルエネルギーを伴って反復し、時が経つにつれ、我々個々の記憶を集団化させようとする。しかし、その体験や記憶は、希薄になっていくのが常である。
3 .11以降に写真を撮り始めた私が、撮影する社会状況の中へ身を置くことを意識し、合間を縫い合わせるように写真を撮る。生きられる身体は、物質の塊としての性質と、現実を知覚し現実世界で行動する媒介としての性質も持つ。身体の延長としてのカメラは、あえて重くて操作繁雑なものを使った。身体の物質的ベースを増加させ、鈍くて思うように撮れないのは、写真というメディウムの本性でもある。
写真の記録は、植物も、都会風景も、人物も、表層的な質感は等しく、カメラという機械に捉えられ、普遍的なもの、特殊なもの、未分化のまま並置されているのを感知するのである。 写真のフレームに囲まれたものは、躊躇、不安定、何か起こりうるような事象。フレームの外に離散する無意識の情報も、機械に明徹に記述され、理解可能にしてくれる。同時に、理解不可能なものも現れる。
写真を撮るにつれ、現実に近付けば近づくほど、写真が記述したのは非現実であることを気付かせてくれる。本展に出品した写真は、ただ、取るに足らない人間が、現実にミニマルな介入をして、じわじわと差異を引き起こそうとする、一連の持続運動。 (田 凱)』
田 凱 DEN Gai
1984年中国生まれ、東京都在住。
2014年清里フォトアートミュージアムで作品収蔵、
2018年第19回写真「1_WALL」グランプリ、
2021年第13回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2021入賞、
現在、作品制作に取り組みながら、日本写真芸術専門学校非常勤講師、武蔵野美術大学特別講師を務める。
開催期間の何日かは作家さんも在廊予定。コーヒーとともに作品にかこまれた空間で過ごしませんか?(cafe & bag chuff スタッフ一同)
※月・火・水休業。休業日や営業時間が変更になる場合がありますので、ご来店の際は公式HP・SNSのご確認をお願いいたします。
東京都国立市東1-16-29 ハーツ国立2F
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